~東京~

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数時間後、 『虎組-○○トラジ』と大きく書かれた表札のある塀に囲まれた真っ黒な大門の中へ、ベンツが入り停止した。 『あら!極月ちゃん、いらっしゃぃ! 長旅ご苦労様。疲れたでしょ?少し休む?」 トラジはんのおかみさんが優しく出迎えてくれた。 「こんにちは。お久しぶりどす。 車で寝てきたから平気どす。おおきに」 「それならいいけれど、ちょっと待っててね。 あなたぁ!極月ちゃんが来てくれたわよ!」 トラタロウ、彼女を客間に」 トラジの息子、トラタロウに案内され 通されたのは60畳ほどある応接間だった。 部屋の真ん中にドンッと虎の置物が飾られてぃた。 トラジはんに会うのも2年ぶりくらい? 頭の手術をしたって聞いたけど…… 大丈夫なんやろか? しばらくすると重厚な扉が開き、 「よーく来てくれた!疲れただろ? ジュースとケーキ食べるか? 極月ちゃんの好きなデパ地下のチョコレートケーキ買ったから今、持ってこさせる」 久しぶりに会う トラジはんが入ってきた。
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