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ドアを開けると、リビングからユチョンが急いで駆けつけて来てくれた。
「足、だいじょぶだった?」
言葉と同時に私の体を支えてくれるユチョン。
「湿布用意してあるから、リビングに行こう」
「すみません…」
「いいよ、気にしないで?」
笑顔でそう言うと、ユチョンは少し身を屈めて、私をヒョイと持ち上げた。
「あっ…」
「足、痛いだろ?俺の首に掴まって?」
そんなに広くない廊下、ユチョンの首に両手を回すと、すぐ目の前にユチョンの顔がきて、フワッと甘い香りが鼻をくすぐった。
「シャンプーのいい香りがするね」
「えっ!?…」
「んふっ。いま湿布貼ってあげるよ」
リビングのソファにそっと私を下ろすと、ユチョンはテーブルの上に用意していた湿布を、足が痛まないようにと注意深く貼ってくれた。
「…あ…ありがとう…ございます…」
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