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昼休みに席を立ったら我妻が漫画を貸してくれた。 「ありがと」 「いや。薬師寺は、ホモなのか?」 視線を合わせずに聞かれたので、我妻の頬っぺた挟んで視線を合わせて笑いかけた。 「俺は小林恭子の信者だぜ?」 我妻をからかっていたら沢木が教室を覗き込んできたので、漫画持って教室を出た。 「おせー」 「悪い。寒いから準備室借りよ」 携帯を取り出し担任に電話した。 ―なんだ? 「準備室貸して」 ―タキ君はどうした。
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