一年戦争編③

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神谷ジンら三人は三年C組の前に居る。 トントン ジンはドアを軽く叩く。 天城タケル 「入っていいぞ。」 神谷ジン 「失礼します。」 ジンを先頭に矢来、羽山の順番で入っていく。 神谷ジン 「この二人が羽山アキラと矢来大地です。」 天城タケル 「間近で見ると、お前ら威圧感あるな。」 矢来大地 「ありがとうございます。」 羽山アキラ 「……。」 天城タケル 「話しは本題に入るが、お前ら二人は俺の派閥に入れ。」 羽山・矢来 「……。」 神谷ジン (天城さん、こいつらは入らないと思いますよ) 羽山 「どうして入らないといけないんですか?」 天城タケル 「羽山、お前が初めてだ。すぐに、入ると言わないのは。」 羽山アキラ 「天城さん、すんませんが断ります。」 神谷ジン (羽山……お前……) 天城タケル 「矢来はどうする?」 矢来大地 「俺は……約束したんです。羽山と勝負する前に、負けた奴が勝った奴の下になると。」 天城タケル 「男の約束というやつか、青春だねぇ。しかし、お前もわかってるだろう、上から命令は絶対だと。」 矢来大地 「……はい。」 神谷ジン (やはり、矢来といえど、天城さんは怖い存在なんだな) 天城タケル 「もう一度言う、俺の派閥に入れ。」 アキラは天城の目の前に立つ。 神谷ジン 「羽山、止めろ。」 羽山アキラ 「天城さん、悪いけど、入りませんよ。せっかく、一年の頭になったんだ。どうして、派閥に入って、先輩達に言うことを聞かなきゃいけないんですか?」 天城タケル 「なるほど、学年の頭だから、下には付きたくないと。だったら、ジンにも聞きたいんだが、ジンは俺の下に付いて不服か?」 神谷ジン 「いえ、楽しいですよ。」 天城タケル 「ジン、本音で言えよ。」 神谷ジン 「俺は本気で言ってますよ。天城さんに出会わなかったら、俺は此処に居ないと思ってますから。」 天城タケル 「なるほど。わかった、お前ら二人は好きにしろ、言っとくが俺達の派閥に手を出したら、ただじゃ済まさないからな。」 羽山・矢来 「ありがとうございます。」 神谷ジン 「天城さん、他の三年生方は何処に行きましたか?」 天城タケル 「確か、音楽室に行くと言ってたな。」 神谷ジン 「ありがとうございます。失礼します。」 神谷ジンら三人は教室を出て、2階の音楽室に向かう。
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