39人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日、俺は宿屋をチェックアウトしてからお祭りを見て回る。
あ、林檎飴!
林檎飴を買って、ついでに金平糖を買ってから町を出る。
次の村は、この町から西。
だから俺は太陽を背にして歩いて行く。まだ午前だからね。
暫く行ってから「オイ」と声をかけられた。
無視して歩いて行く俺。
「オイ、お前!ハーフだな?」
ハーフはアスティアの種族の中で最も嫌われる種族。見つかったら変な因縁つけられて殺されちゃう事だって黙認される。
そして、その行為が『ハーフ狩り』と呼ばれてる。
「だから?」
俺は歩きながら、相手なんか見ずに答える。
「いい度胸してるな……!! 殺せ!!」
……『殺せ』?
俺が振り返るとどうやらこの辺りの警備兵と見られる人間が数人、俺に剣を振り上げて向かってきていた。
誰か、上官さんがいるのかな?
敵は5人。
まず一人目の斬撃を避ける。
二人目の剣も避ける。
三人目の攻撃を避けるついでに顎を蹴り上げる。この時、俺はまだ剣に手をかけていない。
四人目の突きを避けて、五人目の首の頸動脈を剣で斬る。
まるで先をつまんだホースのように勢いよく血が吹き出す。
俺は返り血を浴びる。でも気にしない。
次に、適当に近くにいた兵士の鎧の継ぎ目に向かって剣を振るう。
これまた太い動脈を斬ってやった。返り血を浴びる。
残った三人が一斉に襲ってくる。たぶん、避けて行っても次々に攻撃してきて避けきれなくなる。
「フェニックス!」
俺は火の鳥・フェニックスを召喚して紅蓮の業火を兵士達に向かって吐かせる。
更に俺はフェニックスを消して、無詠唱で唱えられる一番強い氷魔法を放ってやった。
「ブリザード」
業火の次は吹雪が、兵士達を襲う。
最初のコメントを投稿しよう!