あのとき

2/7
前へ
/24ページ
次へ
~去年~ 「ねー、これは?」 「いや…なにこのブサイクなヌイグルミは…」 「えー!かわいいじゃん、ブサカワ?で!!」 ここは、とあるショップの中。一組のカップルが仲良くヌイグルミを見ていた。 「俺はこっちのが紗耶(サヤ)に合ってると思うけどな~」 「そ?じゃ、こっちにする」 大樹(タイジュ)の選んでくれたものなら、あたしは何でも嬉しいから… 「そんな簡単に決めて良いのかよ。さっきこれ可愛いって言ったばっかりじゃん」 「いいの!!大樹も自分が選んだので嬉しいでしょ?」 「なっ……そんなわけ無いじゃん」 そういいあたしから目をそらす。大樹の照れたときのクセ。付き合って間もないあたしたちだけど、クセも分かるほどいつも一緒。羨ましい~? 「ふふ~、買ってくるねっ! 向かいの時計の前で待っててね!」 「おう…」 う~、大樹可愛いな~ 大好きっ!
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加