あのとき

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「たーいじゅ!おまたせ!」 あれ…時計の前に居ない? なんで? まさか先に帰っちゃったとか…? いやいや!そんなこと無いもん!きっとトイレにでも行ってるんだ! 雑念を振り払うように頭を左右に振った。 「紗耶っ!」 大樹! 道路の向かいにあるさっきのショップから出てきたらしく、手には包装紙に包まれた何かがあった。 「も~大樹ったら勝手に居な…く、なん…な……いで、よ…」 一瞬、時が止まった。 何が起きたかなんか、全然、わからない… 「きゃーー!!」 「誰かっ!救急車を呼べ!!」 「おい、しっかりしろ!」 「車に青年がはねられた!」 そんな声が遠くに聞こえる…
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