あのとき

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病院に着き、大樹は運ばれていく。意識はない。 「っ、大樹…!ねえ、大樹……」 あたしは呼びかけながら付いていったが、手術室の前で止められた。 ここからは医者以外はダメらしい。 近くのイスに2人で座り、手術が終わるのを待った… -2時間後- 「手術は、終わりました」 やっと終わった… あたしや大樹の家族は成功したと思い安堵の息をつく。 しかし医者の顔は険しい。 「…なにか、あったんですか…?」 医者の顔を見て何かを悟った大樹のお父さんは問う。 「はい……息子さんは、骨折が多く骨が内蔵まで達したかと思われました。しかし、幸いなことに内臓は無事でした。でも…」 医者はそこで口を噤んだ。 何か大樹の身にあった。そこにいる誰もがわかった。 「でも、頭を強く打ち、今の状態は植物状態となります」 .
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