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男、ハンドルネーム「滝沢しょう」は40歳独身だった。
別に40年間生きていて、たったの一度も女性と付き合った事が無い、という事は無い。
それなりに色々な女性と御付き合いはしたものの、それが長続きする事は決して無かった。
相手側に愛想を尽かされてしまうのである。
何故だろう?自分はこんなに〇〇の事を愛しているのに。迷惑は…多少はかけたかもしれないけど、それが別れに結び付く程の失点では無い…筈だ。自分は今でも自分の行動に間違いは無い…と信じている。
それなのに…ああ、それなのに!あの雌豚共は訳の分からない理由をぶちまけて、酷い時には理由すら告げずに僕から離れていく!
と、最初は腹の中でグチグチ言い、悶々と別れた相手に呪詛を飛ばしているのだが、段々どうでも良くなり、綺麗さっぱりと忘れてしまう。未練なんかこれっぽっちも残っていない…と思う。
そんな事を何回も繰り返してきた。
でも、最近何か寂しくて、空しい。
人肌がとても恋しい周期が訪れている。
実家に帰れば、両親が早く身を固めろ、もういい歳なんだから、と五月蠅く言ってくる。
そりゃあね、相手がいたらとっくに結婚してますよ。いないから結婚してないんじゃないか。それ位分かれよ、マイペアレンツ。
と、心の中で中指を立ててみる。
だが、取り敢えず恋人が欲しいのは事実。
さて、どうやって見つけたらいいものか。
大体、今まで失敗してきたのは、身体だけに惹かれて、相手の性格とか趣味とか一切気にしなかったのが原因なんだよな。
僕はおっぱいが好きだ。もう乳神教という宗教があったら入信したい位おっぱいが好きなんだ。
でも、おっぱいが大きい娘がみんな僕と同じ趣味をしてるか、といえばそうでは無い。
そんな都合の良い事、エロゲやエロアニメの中にしか存在しない。
決めた。おっぱいなんかより趣味の合う娘と付き合おう。
こうして男、滝沢しょうは某SNSにて趣味の合う娘を探して、仲良くなろうと試みるのであった。
「…いた」
しょうは背筋に電流が走るのを感じた。
HN「すおうらん」、銀玉クイーンと呼ばれる程の豪運女性パチンカーでありながら、イラストも趣味で嗜むという。
これだ。この人が僕の運命の人だ。
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