lovers 温

20/121
前へ
/1697ページ
次へ
プンスカ怒ったまま、 二人に引きずられるように 家の中。 全身はびしょ濡れ… なので、やはりお風呂に。 「…俺はそれほど冷えてないし、部屋のシャワー使うから、 二人はデブが出たあと入ったら?」 1階にあるゴージャス風呂。 玄関から入ると、 ラブさんの呑気な歌声が響いていた。 「…じゃあ温さん先入って」 「…カズ先入りなよ」 譲りあってると、 総司が意味深に笑う。 「二人で一緒に入れば?」 「…バッ、バカじゃないの室くんっ」 瞬時で頬が熱くなる。 「…俺らまだそういう関係じゃないし」 雪合戦…の時とはうって変わった表情で温さんが言った。 「…へえ。 仕事柄、女に手ぇ出すのは早いと思ってた。 意外だな」 総司も負けじとチクリと放って、 「…大事にしたいから」 って温さんが答えた。 「な、なあに…? 二人ともさっきまであんなに仲良しだったのにー」 「…仲良しじゃねーよ」 「…仲良しじゃないよ」 同時に二人に返されて、 ピリピリ空気が震えたその時、 ラブさんが超呑気に登場… 「あらまこれは皆さんお揃いで。 風呂おっ先~」 案外この人… …役立たず…ではなかったりして。
/1697ページ

最初のコメントを投稿しよう!

544人が本棚に入れています
本棚に追加