lovers 温

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…どっちでも…いい… 言ってしまった…。 今日みたいな日、 このまま温さんちに行けば そうなるかもしれない…ことぐらい、私にだって想像できる。 …でも1人でいたくない。 過去の実家に帰って、 ぐっすり寝ている家族といるような日じゃないって… そう思った。 「…ほんとに…?」 訊いといて温さんがそう言う。 冷たい真冬の空気を、 スッと一瞬吸い込んだあとで。 「…うん…。」 ギシギシと雪を踏む。 ほんとの気持ち…は、 雪みたいに消えていく。 唇にそれが落ちると、 総司の唇を思い出す。 「…なら俺は… 今日はカズといたい」 温さんが言って、 強く私の手を握った。
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