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もはや崩壊しかけの脳ミソを
ひきずり、
家に帰ってみると、家はあった。
表札も変わらない…
ただ2年前に父親が乗ってた前の車と、
中学の翔太が乗ってた自転車、
以外は…。
どうも…たぶんこりゃ2年前なんだな…。
夢なら覚めてほしいと願いつつ、
スカートのポケットから鍵を出す。
家に入ると当たり前だが
真っ暗で、
靴箱の横に翔太の剣道袋が
置いてあった。
カレンダーは2年前の4月…。
靴を脱ぎながら2階へ
上がって、
変わらない自分の部屋へ行く。
ここで今の私…がいたりなんてしたら超パニックだがそんなこともなかった。
抜け出たままのベッド。
こんもりした中にそのまま
入り、目を閉じる…。
私は15歳…
世界は2年前…
なんじゃこりゃ…
まだ艶々の頬をゆっくりさすり、
悪夢から覚めますよーにと
目を閉じた。
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