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あれからどれくらい眠った事だろう…。
夜が明けたのか、
辺りははすっかり明るくなっていた。
…お腹が痛い…。
起き上がろうとした時、腹に激しい痛みが襲った。
『痛っ!!!!』
見ると
流れ出した血が床にまで広がっていた。
恐怖で意識を失ってたせいか、
やっと自分のやっていた事の重大さに気付いた。
" どうしよう…!! "
"痛いよ…!!怖いよ…!!やっぱり死ぬのは怖いよ…!!"
言い様のない恐怖が理央を襲う。
理央は必死に手探りで辺りを探し
何とか携帯を掴み、着信履歴からマリに電話をかけた。
《発信中…》
それだけが表示される。
お願いだから出て…
マリ…
お願い…
お願…!!
お腹がズキズキと痛む。
“あたし…ホントに死んじゃうんだ…。”
“ごめんねマリ…”
理央の意識が薄くなった時、
携帯から声が聞こえた。
「もしもし、理央?どうしたの?こんな時間に。何かあったの?」
理央は必死で助けを求めた。
『っいた…い。』
だめだ。
腹を差したせいで中々力が入らない。
「え…?どうしたの?聞こえない!」
『怖い…よ…。』
どうしよう…声が届かない
何か異常があると知らせなきゃ…。
辺りを見回すと、
水の入ったガラスのコップが床に置いてあった。
幸い精神安定剤を飲んでそのままだったよう。
理央は力の限りコップを壁に投げつけた。
" ガシャン!! "
鳴り響く割れる音…。
腹がズキズキ痛む…。
「理央?あんたまた…!ちょっと待って今外だから!すぐ行くから!」
というと電話が切れた。
早く来て…
お願い…。
声が届かない
焦りと共に意識が段々薄くなる。
今までの記憶がフラッシュバックして頭の中に流れる。
あの腐った目…。
私を汚した…。
許されない男…。
所詮男なんてこんなもの…。
もう終わりにしたい…。
だから…。
もういいよね…?
理央は気を失った。
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