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気がつくと、見慣れない天井が見えた。
あれ…。
部屋じゃない。
前に目をやると理央の手を掴み、泣き崩れるマリがいた。
『マリ…?』
腹の痛みをこらえ呼んだ。
「理央?理央!よかった。目覚ましたんね!」
マリはさっきまで泣いていた様子を隠すように無理矢理笑顔を見せた。
「あの電話の後、家に行ったら理央が血まみれで倒れてたから救急車呼んだの。かろうじて深くは刺さってないから内臓には問題ないって。」
『ごめん…。また迷惑かけて…。』
「大丈夫…。あたしの親友は理央しかいないんだから…。死なれちゃ困るから。相談ならいくらでも乗るから…。」
こんなに大切に思ってくれている親友が近くにいるのに死のうとした自分を悔んだ。
それからしばらく元カレの話とか、辛かった事を全部マリに話した。
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