第三話 出会い

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それからというもの、この傷が治るまで入院する事にになった。 マリは部活に忙しく段々お見舞いには来れなくなっていた。 というより、あれほど迷惑かけといて お見舞いに来てほしいなんて言えなかった。 ”ちょっとトイレ行こう…。” 腹の痛みをこらえながら歩くがとても進まない。 無理矢理進もうとするが、倒れてしまった。 『いっ痛い…。』 体を起き上がらそうとした時、 「大丈夫ですか…?」 頭上から声が聞こえた。 はっとして顔をあげると、高校生位の男の子がいた。 「大丈夫そうじゃないみたいなんで、俺ついていきますよ…?」 大丈夫だと何回も言ったが聞いてくれない。 『あの…トイレに…。』 「んじゃあ早く行かないと!ほら、乗って!」 彼はおぶってトイレまで連れていってくれた。 老人じゃないのに…。 理央はトイレに行き腰を下ろした。 トイレごときで他の人に迷惑かけるなんて何やってんだろあたし…。 トイレから出ると、その男の子が待っていてくれていた。 「大丈夫だった?帰りも俺が連れてきますから!」 二回目となるとさすがに恥ずかしい。 『大丈夫です!』 キッパリと言ってやった。 けれど彼は引かない。 結局おんぶされたまま部屋に戻った。 ありがたいけれど、何なんだコイツは。
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