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「んぅ…?」
神楽はゆっくりと目を開けた。頭痛が酷く、体がだるい。起き上がろうとした時、腕が使えない事に気付いた。
「なっ!!??」
神楽の両腕には手枷が、両足には足枷が取り付けられていた。訳がわからず、神楽は周りを見渡す。
(ここは…万事屋!!??)
鈍い痛みが響く頭に、少しずつ記憶が蘇っていく。
(そうだ。私駄菓子屋で銀ちゃんに会って、万事屋に寄らないかって言われたアル。それで出された苺牛乳を飲んで…。)
そこから記憶が途切れる。神楽は信じられない様子で自分の手足を見た。
「これは、銀ちゃんがしたアルか…?」
(なんで、どうして…。)
思考が働かない神楽の耳に、聞き慣れた声が響く。
「起きたか、神楽?」
襖を開けて入って来た銀時に、神楽は戸惑いながら尋ねた。
「銀ちゃん、これはどういう事アルか…?」
そんな神楽に、銀時は笑顔で言った。
「神楽をもう離さない為だよ。」
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