杞憂

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神楽が目を開けると、優しげな瞳の銀時が映った。彼は神楽の頭を優しく撫でながら、謌うように言う。 「おはよう神楽。」 「銀ちゃん…。」 その後に降ってくる優しい口づけ。神楽は涙が出そうになった。 (なんで銀ちゃんはこうなってしまったアルか…?) 笑顔も言葉も、昔の彼のままなのに。手枷から聞こえる鎖の音がそれを否定する。一度体を離すと銀時は優しく神楽を抱きしめ、その肌に手を滑らせた。薬で神楽は抵抗もできず、ただこの何度目かわからない行為から意識を離そうとするだけ。 「神楽、神楽、愛してる。」 「銀、ちゃ、あっ。」 ねえ、お願いヨ 元の銀ちゃんに戻ってヨ なんでこうなったアルか? 私は前の銀ちゃんが好きだったのに なんで変わってしまったアルか…? 助けて… 助けて、総悟… 「くっ…神楽!!」 銀時が神楽の中で果て、優しく彼女に倒れ込む。神楽は無表情のまま、静かに涙を流していた。
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