さよなら

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ガシャアンッ 大きな音がして、ついに軟禁錠が壊れた。軟禁錠を外し、鎖を外し、新八は襖を開ける。 「神楽ちゃん!!」 そこには、一糸纏わぬ神楽がいた。腕には無数の注射の痕が生々しく残っており、神楽の身体には沢山の愛された痕が残っていた。四肢を拘束された彼女の顔に表情はなく、目は虚に遠くを見ていた。 「神楽ちゃん、神楽ちゃん!!」 新八は自分の外套を神楽に被せ、抱き起こす。痛々しく、鎖がする音が聞こえた。 「しん、ぱ、ち…?」 青い瞳が新八を映す。そんな彼女を見て、新八の目から涙が溢れた。 「何で、神楽ちゃんが、こんな…。」 柄を手枷に向け、何度も打ち付ける。柄を握った手から血が流れる頃になると、なんとか一つ外れた。 ドオォンッ その時、轟音が万事屋に鳴り響いた。
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