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ビクビクとしているのは謎だ。
「…か、かっかかか…管理官なのはですねっ…あのっ!」
「大丈夫だよ。頑張れ。」
キュッと紅月の手を握りしめて、改めて息を吸うと再び口を開いた。
「わ、私…。
……我は松平 容保だ。
芹沢殿、前世は殺生な事をしてしまって誠に申し訳ない。」
「い、いえ…。」
傍に寄ってきた芹沢も、日向の変わりように驚きを隠せない。
それでも軽く頭を下げた。
「……?ま、松平 容保様!?」
原田は日向を指差し、口を閉開させる。
「あぁ…原田と申しておったな?
その節はすまなかったな。
こっちは先程言っておったが、紅月 要。
私の付き人…忍の紅月 夜鷹だ。
夜鷹には前世で随分と世話になった。」
「改めて…紅月 夜鷹と申します。
前世は誓いの元松平様に仕え、お守り致しておりました。
……容保…もう良い?
僕が堅苦しいと気持ち悪いでしょ?」
「それもそうだな……。
要、も、もももう良いよ。」
皆開いた口が塞がらない。
この変わりようといい、紅月の松平への態度といい…さっぱりだ。
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