村松怪談

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そうやって私は村松にだんだんと溶け込んでゆく… そう思う反面、祖母との二人暮らしには違和感を感じていた。 祖母がなんだか怖かったのだ。 聞き慣れない新潟弁や、母とは違うその皺だらけの顔や、いつも佐渡民謡を口ずさむしゃがれ声も、全てが怖かったのだ。 雪の新潟吹雪で暮れる 佐渡は寝たかよ灯も見えぬ おけさ踊りついうかうかと 月も浮かれる佐渡の夏 行こか佐渡が島 帰ろか越後 中に冴えたる秋の月
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