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「皐ー。お前今日誰かと会ったか?」
「んー、おうちは誰も居なかったし、学校来てからはソッコーここに来たから誰とも話してない、なんで?」
「いや、なんとなく。」
一応聞いてみたがやはり予想通りであった。
これじゃこいつが見えてるのか分からない。
一つかけるか。
いや、無駄な賭けでこいつに自分が死んだことを悟られては困る。
とりあえず今日1日を乗り切れば明日から冬休みだ。今日1日どうにかここに居てもらおう。
「皐ー。今日1日サボらね?」
「えっ!!なにどうしたの!?渉らしくない!!やっぱ何かあったの?」
「違う、なんとなく。」
「さっきからなんとなくばっかじゃない。しかも今日終業式だよ?」
んー、やっぱ難しいか。
「でもいーやっ、眠たいしさぼろっ!!!」
そっか相手はこいつだった。
でもこれからどうしよう。
いかにこいつに自分の状況を悟られないか、しかも不自然なく。
俺の家族だって、皐の家族だって、こいつは死んだと思ってる。
でも俺の部屋にずっとなんて…そんな、ねぇ?
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