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あまりの激痛に意識が一瞬飛んでしまう。
イデアを出す間もなく、体が叩きつけられた。
「ゴボッ、ガハッ!」
幸い、今の衝撃で少年は対岸まで吹き飛ばされたので氷に触れることはなかった。
「あ、くぅ……!」
エクシアの攻撃を受けた左脇腹を押さえながら、ヨロヨロと立ち上がる。
『いい加減にしろ』
エクシアは少年に向かってゆっくりと歩き出す。
『お前はハイデルを助けるためにここまで来たんだろ!
そのために多くを犠牲にしたのだろ!
お前はそれらを全て無駄にするつもりか!!』
「…………っ……」
エクシアの言葉に、少年は表情を曇らせるばかりで何も答えない。
『――――!』
エクシアはその場から走りだし、少年にタックルを試みた。
少年は防御すら取らず、タックルをモロに受けて冷たい地面を転がる。
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