狼ですが、ナニか?

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「ずいぶんお困りの様だね?」 「ああ、物凄く困ってる」 俺は横になりながらも、もっと資料に目を通す。 「…………」 【雷】と【武器】を同一視する傾向はケルト神話と日本神話にあるな。 日本神話の武器だと何だろう? 神代三剣とかか? 「……リアクション、しないんだね」 「アンタの神出鬼没っぷりには飽きたからな」 ベッドから体を起こし、扉の前に立っているショウタを見る。 「……まぁいいけど」 ショウタは懐から一枚の資料を出してきた。 俺はそれを受け取り、内容を確かめる。 まさに俺が調べていた武器の名前が書いてあった。 「何だよこれ?」 「結社が確認した【雷】の所在地と持ち主さ」 雷霆は……オリュンポスで、持ち主はゼウス グングニルは……ヴァルハラ、持ち主はオーディン 「……取り敢えず、神様が持つ武器は無理だな」 オーディンって、神話では俺の倒した紛い物じゃなくて、本物のフェンリルに喰われたんだよな………… まぁ死んでも生き返れるから神は遊びで戦いを起こしてるんだよな…… 巻き込まれる人間としては傍迷惑な話だ。 そうやって読み進めていくと、一つだけ持ち主が空欄の武器があった。 「…………エクスカリバー?」 「それもれっきとした【雷】さ。 カラドボルグ、ゲイ・ボルグなどの元の持ち主は神と違って現存はしてないから、結社から選ばれた者が持っている。 でも、エクスカリバーはまだ決まっていない」
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