占象術師録＜上＞

えっと………ここどこ？

他我人「占いにおいて必要なので聞きますが、あなたのお名前は？」

？？？「八雲 紫（ﾔｸﾓ ﾕｶﾘ）よ。気軽に『ゆかり』か『ゆかりん』って呼んで頂戴ね。」

笑っているのを八雲と名乗る女性は扇子を広げて口元を隠している。

他我人「では、始めます。」

――――――少年占象中

キーとなるカードは塔と戦車と愚者。

つまり、

他我人「予期せぬ形での新たな旅立ち といった所ですね。」

紫「ふふっ…自分の運命を自分で知ることって面白いと思わない？」

―――――――――殺気っ！

今の一言で場が凍り付いたような感じだ！

最初からヤクザをスルーした所から怪しかったが、今は確証を得た。

コイツは危険だと俺の第六感がそう言っている。

こんなビリビリきた感覚は久々だ。