2021年9月

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9月22日  日本のニュース番組や記事などで、最近は「オーバーシュート」とか「ロックダウン」といった難しいカタカナは少なくなったものの、「クラスター」はまだときどき出てくる。  それについては2020年の4月4日に書いたが、どうも納得がいかない。というのも、英語でのclusterは、群れ・集団・(ふさ)といった意味だ。密集・密接するイメージはあるが、病気や感染の意味までは含まれていない。また、ひと口にclusterといっても、使用用途が広いので、cluster単体で使うことは少ないのではないかと思う。  一方、日本でクラスターというと、使う場面はコロナ感染にほぼ限られる(他では「クラスター爆弾」くらい)。ということから、「文脈から『クラスターといえば集団感染』だと分かるだろう」とマスコミは考えているのではないか、と私は推測している。  しかし厳密には、クラスターという言葉だけでは不十分なのだ。正確には「クラスター感染」とするべきである。文字数が増えるのが嫌なら「集団コロナ」でもいい。さらに減らして、「集団感染」でも伝わるだろう。それなのになぜ、多くの人にたたかれながらも、マスコミは「クラスター」という言葉を使うことに固執するのか。  集団感染という言葉が、逆に幅広く漠然としていて何の感染症なのか分かりにくい、という理由なのか、クラスターという言葉のほうが危機感や緊急性を感じられそうだというのか、はたまた流行語大賞を狙ったり市民権を得ようと目論んだりしているのか、理由は分からない。一度テレビ会社にでも問い合わせてみたいものだ。
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