21.

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ポンっと頭を叩かれて、顔を上げると、 ユキが、ふわりと微笑んだ。 「木下さんと交渉の上、やっと引き取ったんだ。 お前が、俺に引け目を感じる必要は、全くない」 「・・・」 胸が熱くなる。 喉元まで込み上がってきて、慌てて、ユキの胸に顔を埋めた。 「一度きちんと話をした方がいいと思ってはいたんだけどな。 千鶴を見ていると、木下さんの話をするのが怖かったんだ」 そっと私の頭を撫でながら、そんな事を言うユキにびっくりした。 顔を上げようとして、ユキの手に頭を押さえこまれた。 顔を見られたくないらしい。 「・・・ふぁんで(なんで)?」 「あっちに行くと言いそうでね」 「ほぇ?」 さらにびっくり。 「まあでも、告白もされたし、 ”変態”だと、カミングアウトもしたからな。 そろそろ、言ってもいいだろうと思ったんだ」 そう言って、押さえられていた手で、頭をポンポンと叩かれた。 「・・・」 なんか今、”変態”って言葉に、妙な力入ったよね? チラリと目線を上げると、にっこり微笑むユキの顔。 ・・・絶対、根に持ってる。
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