02.

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雨が降っている。 朝からの雨が夜になって一層激しくなり、バタバタと窓に打ち付ける雨音でテレビの声が一瞬、聞こえなくなった。 「ちづ~!」 居間にいる私をキッチンからママが呼ぶ。 「なに~?」 視線はテレビのままに気のない返事をした。 「雨が強くなってきたからお父さんを駅まで迎えに行ってくるわ」 声といっしょにスリッパの音がパタパタと近づいてくる。 「ヒロちゃんのことお願いね!」 「え~?」 面倒くさそうに私が答えると 「それくらい、いーじゃない! 寝てるから連れてけないのよ」 私は「んー」と気のない返事をした後 「ママ~、プリン食べたい!」 と付け加える。
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