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「わ、分かった。やる、お前にやる」
「本当に!?」
俺が火照った頬がバレないようにと逸らした視線を、美少女はわざわざ目の前まできてきらきらを送ってきやがった。
「っう//」
「ありがとう!いただきまー」
「うおうっ!?待て待て待て、焼くんだ!」
「ぬえ?」
「生はマズイだろ!いろんな意味で!」
「生…駄目なの?」
「分かった!俺んち行こう!焼いてやるから!だから、生はよせ」
俺がそういうと美少女は考え込むように腕を組んだ。
なんだ?食べたいんじゃ…はっ。
ち、ち違う!
そういう訳じゃくて、今のは純粋にとっさに…。
「じゃあ、君が私の守護者になってくれるの?」
美少女は急に焦ったように顔を上げて不安そうに俺に問う。
守護者…?
「お願い、私と一緒に…」
美少女がそう言った時だった。
「こんな所にいやがったか!悪魔!人間界に逃げるなんて随分卑怯じゃないか!」
「…て、天使たち…」
美少女の長いツインテールが揺れ、俺の腕を華奢な指が掴んだ。
ど、どうして人間が空から飛んでくんだ!?
「おい…」
「着いてきて!危ないんだから!」
しっかり女の子はさんまの袋を口でくわえながら俺を両手でひょい、と持ち上げて黒い翼を広げ宙へ浮いた。
…ん?
翼?
浮いたっ!?
「うがあああ!な、ななななっ」
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