運命は偶然に、突然。

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峯田 刹葵。 至って普通の高校2年だ。 あー、普通より少し違うか。 簡単に言うと俺は、“友達”というものがいない。 入学したて、波に乗り遅れた俺はもともと口べたなのを理由に結局チャンスを逃してしまった。 そのせいか、周りからは“一匹狼”なんて呼ばれてるのを俺は知っている。 たんに、タイミングを掴めなかったんだ、俺は! たんに、口べたなだけなんだ、俺は! たんに、ただの寂しがりやなんだ、俺は! 「…どーすりゃあ…」 いきなりキャラなんて、変えられるもんじゃない。 はたして、今さら俺を受け入れてくれる輩がいるんだろうか。 そうこう考えてるうちに、もう俺は魚屋まで来ていてズラリと並ぶ魚の中でさんまを探した。 「おじちゃん、これ」 なんて、さんまを指差しておじちゃんからさんまを受け取ろうとした時だった。 「あー!私のふぃしゅー!」 どこか近くで弾むようなソプラノが聞こえるな、と思った時には俺は既に体勢をぐらりと崩していて。 「うおうっ!?」 …俺は地面に倒れ込んだ。 腹部に軽い衝撃を感じながら。
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