919人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
ちょっと、いや結構ぐしゃぐしゃになっていたその切り抜きを、俺様は興味津々で覗き込んだ。
俺様に優るとも劣らぬイケメンが、こちらに向かってにっこりと微笑んでいる。
「ふむ。この髪型に決めた」
俺様は鼻息を荒げ、すぐに自分の額あたりの毛をスタイリングし始める。
う、うまくいかない。
「俺の家にヘアワックスというやつがあるぜ」
こたつの上で腹を天井に向け、完全に伸び切っているシロが呟く。
「ヘアワックス? それは一体何だ」
「毛がすごく立つクリーム」
「ま、まじか……」
俺様はゴキュリと喉を鳴らした。
最初のコメントを投稿しよう!