プレゼント・フォー・ハニー

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「マンションの近くに、夕日がすごく綺麗に見える場所があるんだ。そこに華を連れていくことにする」 「……時間大丈夫なの?」 「今日は土曜日だし、華は夕方には帰ってくるはずだ」 「ふうん」  シロは至極興味なさそうに尻尾の毛並みを整えている。  俺様は洗濯機の上にかかっているシンプルな白い時計に視線を滑らせた。  午後3時を少し過ぎたところだ。  華はあと一時間もすれば帰ってくるだろう。 「そろそろ行くぜ」  磨かれた大きな鏡をもう一度覗き込んでからそう告げた。  シロはピクリと耳を弾かせ、「ちょっと待て」と立ち去ろうとする俺様を引き止める。
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