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-「ねぇ…起きてよ」-
-「独りじゃ寂しいよ」-
-「いつまで寝てるのよ」-
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「ン…ンン~…おはよう」
「もう…寝坊し過ぎだよグスッ」
いったい、どれだけ寝たのだろう。どれ程の時を、女は独りで過ごしたのだろうか。裸で。
「泣くなよ、バカ…ウッ!」
照れ隠しに頭を掻く男。
そして、自分が起き上がれない事に気付いた。
「アッ…あ~、しこたま心配掛けて申し訳ないんだが、まだ動けないみたいだ。」
「いいよ、目が覚めただけで。それより大丈夫?」
「動けない以外は至って平気だよ。ありがとうな。アテネ」
はにかむような照れ笑い。
「?…アテネって?」
お決まりの萌えポーズ。
「ほら、カオスも名前が出来たら"存在"したろ?だから…名前を贈ってみた…んだけど」
「ホント!?嬉し~ぃ!!ありがとう チュッ」
「ちょっ[汗]バカ…」
感激のあまり、頬に触れる程度ではあるが、口付けた。
「それで、どんな意味を持っている言葉なの?」
「…意味は"絶対の力の象徴"だよ。アテネはカオスの"力"だったけど、"制御"がないから使わないだろ?だから…」
「うん。アテネ!!気に入ったよ」
「それは良かった」
ホッと息をつく。
「ねぇ?君はどんな名前なの?」
「あぁ…僕はゼウス。"全てを知る者"だよ」
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