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「ヌアァァァァ!!」
「イヤァァァン!!」
「フハハハフヒ!?」
「アテネー!!」
その場にいた全員を圧し飛ばす爆風。
ただ一人、ゼウスだけは"優しく包み込まれ"運ばれていた。
「アテネー…君が消えたら…寂しいじゃないか…」
ゼウスは泣きながら運ばれる。
そこにアテネの声が優しく響いた。
「ゼウス?ゴメンね?またワガママ言っちゃったね。でも、ゼウスに生きて欲しかったの…それに私は消えないわ。いつだったか、ゼウスが教えてくれた"光"となって、アナタと共にあるわ…だから、アナタは生きて。逆ならきっと耐えられないけど、カオスなんかに負けないでね?」
「アテネ?アテネー!!」
「私は…アナタと共にある。忘れないでね」
「うん、うん、忘れないよ。グスッ」
ボロボロ、ボロボロ
涙が止まらない。
やがて爆風は弱くなり、爆炎が収束し、太陽となった。
「アテネ…ありがとう…寂しい…!?この光…力がある…カオスの力、奇跡の素が」
光には力の素があった。
とても心地好く、ゼウスを癒す。
「この光浴びていると…アテネ…君と抱擁しているようだよ」
太陽の光は徐々にゼウスを包み、ゼウスに溶けていった。
「アテネの、この素晴らしい光を、"カオスの力"なんて呼びたくないな…ん~…よしっ、"愛(マナ)"と呼ぼう。僕のアテネへの気持ちだ。」
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