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「そぅ…って子供ォ!?いやイヤ嫌身に覚えがないし僕にはアテネがいるから!!」
首をふりふり、取り乱したゼウスに対し、冷静な男は
「クスッ ゼウス様?まるで"記憶を無くす程呑んで、目覚めたら隣に知らない女が"状態ですよ?」
ズキッ…
「グ…例えが生々しいわ!!それより…」
ゼウスは、早く説明しろと言わんばかりに、男を見つめた。
胸を押さえて。
「私は、ゼウス様から溢れた存在…微睡みの中でゼウス様が願った存在…共にあり、共に闘う存在です。」
「そうか…他にもいるのか?」
腐っても全知全能の神である。即座に理解したようだ。
「はい!たくさん、たくさん溢れました…ゼウス様がお作りになった世界にも、溢れた欠片で生命が産まれました。本当にたくさん…ゼウス様自身を削ってしまうくらい…」
男は俯き、泣き出してしまった。
「わっ、な、泣くなよ…そうだ!!君、名前は?」
「名前はありません。ゼウス様が眠っておられたので」
「じゃあ…ルシフェルでどうだ?"神に最も近しい者"だ。この名を贈るから、泣くなよ、な?」
「ルシフェル…神に最も近しい者…ハイ!ありがとうございます」
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