11人が本棚に入れています
本棚に追加
――そして、今に至る。
……キ…ス?
確かに、唇に柔らかいものが触れた。
夢なんかじゃない。
まだ感触が残っている。
それと、少しの微熱。
それに――
「甘い…香り…」
どこか懐かしいような、そんな匂い。
―――誰かが私にキスをした。
私は自分の唇を指でなぞる。
どこの誰かわからない人に、ファーストキスを奪われて嫌なはずなのに――
私の胸はなぜか高鳴っていた。
熱のせいか、他の理由かわからないけど、顔がさらに赤く、熱くなった。
「あれ…?」
最初のコメントを投稿しよう!