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「つー事で、基本出し物は何やってもいいからこれから毎日の授業は学園祭の準備な!」
「「「おおおお!!」」」
早川の太っ腹な判断に生徒達は感嘆の言葉を全員で言う。
「あ、それとぉ。学園祭には実行委員ってのがあってよ。そいつらが主体となって出し物とかを決めるんだ。て、事で隼斗とリリスの二人がやれ」
「「えっ?」」
早川は隼斗とリリスを学園祭の実行委員に適当に任命し、自分はさっさとクラスから出て行った。
早川の真意がわかないまま。
(まてまて、理不尽過ぎるだろ……)
取り残された隼斗とリリスの二人は呆然とする。
「熱いね!お二人さん。早速出し物…「うっさいわね!」
……おわぁあああああ!?」
同じクラスの生徒である氷室が冷やかしに来たが、リリスの炎が氷室を襲った。
即座に障壁魔法を展開し、間一髪で怪我をしなかった氷室だが、今の一撃で完全に腰を抜かした。
「ふん」
興味なさ気に腕を組んでリリスは氷室から視線を逸らす。
その先にいるのは盛大なため息を吐く隼斗で、仕方なく立ち上がった。
「時間が無いんだろ?だったらすぐに出し物を決めよう。リリス、手伝ってくれ、な?」
隼斗は黒板に向かいチョークを持つが、内心少しワクワクしていた。
(学園生活の中でも学園祭はビックイベントなんだよな!)
リリスは諦めた様に氷室に一瞥くれてから隼斗の隣に並んだ。
クラスメイト達が前に立つ二人に注目する。
出し物を決める上で大切な事、それは皆が納得する事だ。
「いいか?一人の趣味や嗜好が目立つ、そんな物は誰も望んでいな--
「はいっ!メイド喫茶がいいと思います!」
……」
氷室が元気に手を挙げて意見を言う。
「「「おぉぉおお!!」」」
クラスの男子諸君が氷室を支持する。
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