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俺は微かな灯りが灯る冷たい部屋で目が覚めた。
夢…あの星空の思い出は夢だった。
神も無情だ。あんな幸せな思い出…思い出させないでくれ…
「なんだ‥鎖?」
俺は柱と鎖で繋がれ、出口と思われる鉄の扉には、どうしても近づけなかった。
柱に繋がれた鎖には鍵がかかっていた。どうやら時計じかけらしい。2時間30分の長いカウントダウンが始まっていた。
「ああ‥ここは、どこだよ‥」
同じ部屋で倒れていた男が目を覚ました。
狭い部屋でそれほどの距離は無かった‥だから‥その男の顔を見たとき、殺せると思った。
娘を殺した犯人を、殺せると思った。だが俺には動ける距離も無ければ、武器も無かった‥あるのは、右手に握り締められた謎のスイッチだけだった。
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