プロローグ

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「ハァ、ハァ、ッ!いつまでここで戦ってんだよ!!!」 男は妻と子供とで戦場と化した村から逃げていた 「ハァ…ハァ…オイ大丈夫か?」 妻と子供はコクリと頷く 束の間の安堵、そして、こみ上げる怒り 「――クソ!!何で俺達の村が戦場にならなければならないんだ!?関係ないのに!!」 『セト王国』と『レウヴン皇国』、2国は戦争で関係無い村や国をことごとく潰した 原因は――― 力試し 800年前、ある科学者グループにより『火種』が提唱された 『魔術構成理論』 普段何の成果もあげずRPGなどをやってるバ―――怠け者集団がクビを逃れるために慌てて提唱した理論である 当然両大国を含め世界は彼らを嘲笑った だが、実際にやってみろと言ったのがいけなかった 実証出来てしまったのである その時に歩み始めた 破滅への道へと―― 「いたぞォ!!こっちだァ!!」 「ひっ……王国兵!」 男達は走り出した……が パァン!!! 「ギャアァァァアァァ!!!」 子供達の脚が弾けとんだ。しかも高温だったのか傷口は熔けて出血していない 「お父さん、痛いよぉ……!」 「――!!!キサマらァ!!――グフッ」 「悪ィ悪ィ、俺本当はアンタに撃つつもりだったんだけどよぉ……間違えてガキどもに撃っちまったよ。 ま、いいだろ、どうせ死ぬんだし? あ、女は貰ってくぜ?ほら親子で逝きな!」 パパパパパァン!!! 「――さてと、いくか……」 「イヤァァァァァァァァ!!!」 王国兵は男の妻を連れて自分の国へ帰った これが、今の現実
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