義勇団『天狼』

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「うわぁぁぁあぁぁあ!!!」 ブォン!! 私は持っていたナイフを彼を引き離さんとばかりに振った だが、彼は避けるどころか笑っていた そして―― スパァン!! ――弾かれた それと同時に私は床に叩き付けられていた 「ン?そんなにショックかね?瞬く間に無様に叩き付けられたのが」 何が義勇団長だ サドの塊じゃないか いいや、違う。 多分これが入団試験といったところなんだ …ならば戦わねば! 「喰ら…え…!」 「あ?お、オイ、ちょぉ待て―――」 「『焔(ファイア)』ー!!!」 ドゴゥ!!! ――ここはどこだ? あ そうか『焔』を唱えてから―― ダメだ、思い出せない…… ズキン!! 痛ゥ! ……それにしても本当にここはどこだ? 「あ!やっと目が覚めたんだね!」 私の目の前に朱の髪でポニーテールの麗しい女性が立っていた 殆ど同じ色なのにどっかのオールバックとはえらい違いだ 「全然目が覚めないからお姉さん心配したよー?」 私は初めて神に感謝した このような女性と話すことができるなんて…! 「ハイ…ご迷惑をお掛けしました…」 「ん?そんなに謝らなくてもいいよ? これからもっと迷惑掛けるんだし」 What?今何と…? 「お目覚めかい?新入り君」 「え?デューク殿今、その……新入りって…」 「あぁ、君の『天狼』の入団を許可する!」 ――!良かった…! 「…正確には許可じゃないけどね」 「へ?」 「お前の勘違いで放ちやがった『焔』のせいで、団長室全焼だバーカ!!だから修繕費貯まるまで強制入団なんだよ!!」 「え!?あれって入団試験じゃあ……」 「違ぇよ!ったく…ライア!!ナハト呼んでこい!」 「そこにいるじゃん」 ナハトさんは死んだように床で気絶してました そして、団長殿に往復ビンタを喰らい、起きました 手、見えなかったけど… 「お前、新入りの隣な」 「ウス!!」 「さて、改めて団長のデューク=エグトリアだ。よろしく」 「セアラ=ローガンです。こちらこそよろしくお願いします」 「んで、早速だがセアラ、ナハト…」 「お前らコンビな」 「「ハァ!?」」
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