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――ソマ村跡地
「――!これは…」
私は愕然としていた
家は全てちゃんとした形を保っておらず
ファイガンによる死亡の象徴である焔による全身黒ずみ、もしくは身体の一部が弾けとんで肉塊となった遺体がいろんなところに死臭を伴って転がっていた
まさに地獄絵図
ここから生還した者達に追い討ちをかけるセト王国
聞いた話では、セトもレウヴンもあの理論が実証されるまでは絵に書いたような平和な国だったらしい
そんな両国をここまで残虐に変えた。
これこそ魔法だろうと私は思う――
「……で、依頼者は何処にいるんですか?」
「分からん。だがここに使いが来るらしい――」
「おい!何者だ貴様ら!?」
王国兵――!
「あちゃー、見つかっちまったかー」
「見つかっちまった、じゃないですデュークさん」
「何者かと聞いてるんだ。早く答え――グハァ!!!」
「義勇団『天狼』よ」
ライアさんは王国兵の言葉を遮り、気絶させた
「さて、そろそろ始めよっか?」
「あぁ、セアラ、ナハト、これから
『天狼』入団試験を開始する。
内容は先程言ったとおり、生存者狩りを行なっている王国兵の撃退だ。殺すなよ
俺とライアは生存者の保護を終えてからそっちに合流する。
ではがんばれ」
入団試験――スタート
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