疾風と共に

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        * * * * *         「君が佐久間君か。我が校に来て貰えて、嬉しく思うよ」   「……はい」     今俺と対峙しているのは、この学校の校長と教頭、そして担任の田嶋。 慣れない雰囲気に少し落ち着かない。   そう、ここは校長室。 職員室に行ったのはいいが、俺が中に入るや否や、田嶋に半ば引っ張られるような感じで此所に連れて来られたのだ。     「まだ新しい環境に慣れないとは思うが、判らない事があったら田嶋先生やクラスの仲間に聞くといい」   「佐久間、何でも質問していいからな!」     田嶋は眩いばかりの笑顔で俺に笑いかけた。……正直暑苦しい。 何でこの学校の奴等は、みんなむりやり話を進める奴ばっかなんだと尋ねたかったが、話がややこしくなるのは嫌だったからやめておいた。     「ん?元気がないな佐久間!朝飯は食ったのか?アッハッハッハッハッ!」     ……ウザイ。 こう言う奴はマジで勘弁。 苦手な類いだ。     無駄にテンションの高い田嶋を見て、眉をしかめて苦笑いをしていると、突然校長が真剣な表情で俺を見た。     「あの、何スか…?」   「いや、実は君に折り入って頼みがあるんだよ」      
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