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やっぱり、グリーン先輩絡みなのか、と肩を落とす。
「せっかく朝食作ってあげたのに『用が済んだのなら帰れ!』ですってぇー」
姐さんの目に涙が溜まっていく。
いつの間にか空き缶は4本。
「ひどいわよねぇ…
あたしは、グリーンに喜んで欲しくて…
そうね、アイツには迷惑だったのねぇ。」
ぽろぽろと姐さんの目から涙が落ちる。
姐さんらしくない。
間違いなく酒のせいだ。
「姐さん…
迷惑だなんて、無いと思いますけど…
少なくとも俺なら、嬉しくて死んじゃいますね!」
ふざけたように笑った。
だけど、姐さんはこっちをじーっと見つめる。
「ゴールドぉ…」
見つめられたかと思えば、姐さんが俺を抱き締めた。
「ねっ、姐さん!?」
恥ずかしさと照れでどうにかなってしまいそうだった。
「アンタって優しいのねぇ
先輩は嬉しいわっ」
酔いが回ってる。
涙が落ちながらも、姐さんは笑う。
「俺なら、姐さんを泣かせたりしないのに。」
つい、思ったことを口にしてしまう。
更に言えば、姐さんの耳元で囁いたに近い。
「え?」
と姐さんが俺を見つめる。
もうどうにでもなれ!
とこっちからも姐さんを抱き締めた。
…そんな良いところで、扉が開かれた。
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