不器用な俺と

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「そうか、わかった。 …シルバー、すまない。」 一応シルバーにも謝って、俺は家を出てすぐに、リザードンに乗った。 さすがリザードン。 家を出て10分足らずでゴールドの家まで着いた。 窓からちらりと中を覗くと、ブルーが泣きじゃくっていた。 何でだよ… そこまではお前は… 地上に降り立ち、リザードンをボールに戻す。 インターホンはいらないだろう。 恐らくコイツは鍵を掛けない。 そのまま家に上がり込み、ゴールドの部屋へと向かった。 ━━━━━━━ ━ゴールド視点 驚いた。 たくさんのビニール袋を抱えた姐さんが、俺に会いに来てくれた。 姐さんでさえ知らない。 クリスはエメラルドと良い感じだってこと。 俺の気持ちは姐さんに向いていると言うのに。 「どっ、どーしたんすか!?」 「ゴールドぉ… 呑みましょ!」 ずかずかと上がり込んで、俺の部屋まで一直線に向かう姐さん。 「ちょ、先輩! どうしたんすか!?」 慌てて姐さんを追いかける。 時すでに遅し。 プシュッ という音から、空の缶が転がるまで、そう時間はかからなかった。 「だめっすよ! 未成年はダメだって…」 二つ目を容易く飲み干す姐さん。 少し顔を赤らめる。 いや、まじでそんな顔で見つめないでください… 「や、だ! だって、グリーンのヤツひどいのよぉ」
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