覇王再び~教育係は后様

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〈お前様は誰でありんすか?あちきは【申し子】に話しかけてるでありんす。邪魔するのはよしてくんなまし〉 鞭がその先端をローラへと向ける……こいつが喋ってるのか? 〈妾としては、あの変なドラゴンにしろお主にしろ、そっちが割り込んできたと思うんじゃがな〉 ローラは気にした風もなく平然と答えていた。 あぁ、魔空石がオン状態になってたんだっけ。混線してるのか?というか、ずっと聞いてたんだ。盗み聞きは……って僕もしたんだよな。 〈そんなの知らないでありんす。そ、それよりそっちの蒼髪の少年。あちきの話を聞いてもらえんでしょうか?〉 「クリム。魔方陣を解除してよいそうじゃ。早く部屋に戻って一局打とう」 鞭に背を向け歩き出すローラ。 よし、その言葉を待っていた! 〈な、何をいってんす!?お前様が決めることじゃないでありんす!〉 〈お主は分かっとらんな。そもそもどっちの立場が――〉 「解除【光竜息吹】」 すると、地面に描かれていた魔方陣は光糸ごとうっすらと消えていく。 あの真紅の鞭も、ぷっつりと魔方陣から下が切れてしまったようで、力なく地面に落ちてしまった。 「よし。無事に解除出来た。じゃあ戻ろうか」 ようやく厄介ごとに一区切りついたんだ。『飛んでいきたい』を馬鹿食いしたい気分。 「お、お主は……」 おや、ローラの様子が……進化でもするのかな?ぷるぷると体を震わせている。 「こ、の……たわけ者!本当に解除するとは何考えてるんじゃ!」 ……睨まれ怒鳴られ頭を拳骨で叩かれた。
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