1875人が本棚に入れています
本棚に追加
◇
「ところで新崎先生」
特訓が終了し、ウンディーネを送還した俺は、眠たそうに欠伸をする新崎先生に言葉を飛ばす。
ちなみに特訓だが……まぁ凄かった。
相手が下級召喚獣だけに圧倒的。
もちろんウンディーネがだ。
「あん?」
「俺が使うメインの召喚獣って、他にはどれくらいいるんですか? というか、何の召喚獣ですか?」
ふと思っただけなのだが、聞いて損は無いし、何か楽しみだったので聞いてみた。
ウンディーネがメインに扱う召喚獣の内、一体。確かに新崎先生はそう言ったのだから。
「あー……それはまだ決まってねぇ。取り敢えず、早い内に一体だけでもって思ってな」
何か、新崎先生は急いでいるのだろうか? でも召喚獣を扱えないと不利だとか無理な行事はしばらく無いぞ。
クラス対抗戦は今のところ再開の目処が立ってないらしいし、合宿と言っても……いや考え過ぎか。
まぁ、たまにはこういうことがあって良いじゃない。平穏でよろしい。
と適当に結論づけた俺の視界で、
「……あ、いけね」
新崎先生がポツリと波紋を残した。
最初のコメントを投稿しよう!