3284人が本棚に入れています
本棚に追加
/518ページ
無機質なコール音が長々となり、やっと繋がった
「…何?どぅした?」
「ちょっと!どぅした?じゃないでしょ!?
裕太どこにいんのよ?」
なかなか電話に出てくれず、私のイライラは募っていた
「ん?今日は友達と飲んでるけど?
あー、今日帰んないわ、俺。
友達とこに泊まって、明日実家に帰るから」
……そんなこと一言もいってなかったじゃない
「もぅ!じゃぁ、朝に言ってよ!!
食材たくさん買っちゃったよ!」
「あー、ごめん
…そんなら、久保さんにでも手料理振る舞えば?」
???久保さん?
なんで、今彼の名前が出るのよ?
「なんで久保さん?
あんた昨日は久保さんはやめとけって言ったじゃない
言ってること矛盾してない?
よくわかんないよ!!」
より一層苛立ちが増し、着ていたカーディガンをソファに投げてしまった
ポスンと情けない音は、裕太の台詞で私の耳には届かなかったけど…
最初のコメントを投稿しよう!