3283人が本棚に入れています
本棚に追加
/518ページ
「…今日は優しいんだね…」
「俺はいつも優しいよ?
ちーが気づいてないだけでしょ?」
裕太の乾いた笑いが電話口から聴こえてほっとした
確かに裕太はいつも優しかった
小さい時から、私を慕ってくれたし
大きくなってもいつも一番の味方だった
だからこそ、昨日の裕太の態度が意外すぎて…寂しかったんだ
「ありがとね。
とりあえず、頑張るよ
本当泣き言聞いてよ?」
「はいはい。心配しなくても大丈夫だよ。俺ちーには嘘ついたことないだろ?」
「確かに…
じゃあ、気を付けてね」
「ん。わかった。
頑張れよ。
ねーちゃん」
ゆっくりと電話を切り、ふと気がついた
「…ねーちゃんって初めて言われた…」
恥ずかしく、嬉しい響きに私の胸はホコホコになってたけど…
それが裕太のケジメだなんて私は全く知らなかった
最初のコメントを投稿しよう!