歯車が動き出す…

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「…今日は優しいんだね…」 「俺はいつも優しいよ? ちーが気づいてないだけでしょ?」 裕太の乾いた笑いが電話口から聴こえてほっとした 確かに裕太はいつも優しかった 小さい時から、私を慕ってくれたし 大きくなってもいつも一番の味方だった だからこそ、昨日の裕太の態度が意外すぎて…寂しかったんだ 「ありがとね。 とりあえず、頑張るよ 本当泣き言聞いてよ?」 「はいはい。心配しなくても大丈夫だよ。俺ちーには嘘ついたことないだろ?」 「確かに… じゃあ、気を付けてね」 「ん。わかった。 頑張れよ。 ねーちゃん」 ゆっくりと電話を切り、ふと気がついた 「…ねーちゃんって初めて言われた…」 恥ずかしく、嬉しい響きに私の胸はホコホコになってたけど… それが裕太のケジメだなんて私は全く知らなかった
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