プロローグ

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11時を過ぎて電話が鳴り響いた。 電話の主は、小学校からの親友の愛美だった。 わざわざ受験発表が張りだされた紙を見に行ってくれたのだ。 「パパと見に行ったら、うちらの受験番号あったよ。春からまたおんなじ高校に通えるよ。やったね。」 会話の内容の分からない母親は、私の目に浮かぶ涙を見て不安な眼差しで私を見つめていた。 母親に電話の内容を伝えようと、私は口パクで受かったことを伝えると、私の涙の理由を理解した母親も目に涙を浮かべ、小さく「おめでとう。」と呟いき微笑んだ。 そのあとは、お昼過ぎに友達からかかってくる電話や親戚からの電話の対応であっという間に1日が過ぎていった。
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