外章

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「苦しませないよう、今すぐ逝かせてやるよ」 鉄の拳が二条の体を貫いた。 二条はここで一度死んだ。 無魔法を扱う者にも関わらず、無を体験したことは無かった。 しかし、死という一種の無に触れ、体験したことにより、二条全華は真の無魔法使いへと至った。 二条は何事もなかったかのように起き上がる。 「世界はこんなにも歪んでいたんだな」 そして理解した。 歪みだらけの世界に意味はない。 なら、歪むことのない場所を創ろう。 知識を得る際、一冊の本に載ってあった言葉。 『――――――』 そしてこの言葉こそが二条の神級無魔法であり、数年後東邦院 麻姫に敗北を与えた魔法である。 この魔法を展開した瞬間、二条全華の勝ちは決定。 鉄を殺し、学園最強になった。 実力試験では1位をとり、100年に1人……いや、これまでもこれからも、二条を上回る魔法使いはいないと言われるまでになった。
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