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発端はアメリカ合衆国との通信が取れなくなったことから始まった。
とはいえ、一時的なものだろうと、当初は誰もが思っていた。
しかし、時が経つにつれて、それがただ事では無くなっていった。
各国は、アメリカ合衆国との連絡をとろうと、あらゆる通信手段を行使するが、状況が回復することはなかった。
また、国境で繋がっている国々から、目視による変化は無かったと報告された。
事態を重く見た各国は、緊急会談を開くことになる。
そして、アメリカ合衆国領土へ直接、調査団を派遣することが決定した。
非常時に備え、陸・海・空の3ルートによる、大規模な派遣である。
これにより、アメリカ合衆国内の状況を確実に得ることが可能になる・・・筈だった。
調査団がアメリカ合衆国領土近辺に差し掛かった頃から、音信が絶えたのだ。
通信が取れなくなった際、通常であれば、調査団は通常機能が回復する場所まで後退する、又は帰還するはずなのだが、それらも無かった。
軍事衛星による撮影も行おうとされたが、衛星からの映像は全て砂嵐の状態になっていた。
このことにより各国は、アメリカ合衆国が深刻な状態に陥ったと判断した。
事実上、アメリカ合衆国が消滅したのである。
引き続き調査を行おうとするも成果は無く、アメリカ合衆国消滅から遂に三ヶ月が経とうとしていた・・・。
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